初歩的な統計データによると、2018年の全国1日平均発電量は前年比8.52%増の184億6800万kWhだった。全社会電力消費量の伸び率も8%以上とみられる。両者は7年ぶりの高水準を記録することになりそうだ。
経済の「温度」を観測する重要な指標である全社会電力消費量は過去10年間、前年比の伸び率が変動しつつ低下した。2008年の伸び率は前年比で9ポイントと大きく下げ5.23%になった。2010年と2011年には2桁台に戻ったが、2012年にはまた1桁台の5.5%になり、2015年にはわずか0.5%に落ち込んだ。過去2年間で再び緩やかに増加し、2017年は6.6%増の6兆3077億kWhに達した。
国家能源局のデータによると、2018年1−11月の全国全社会電力消費量は前年同期比8.47%増の6兆2200億kWhにのぼり、伸び率が前年同期より2ポイント上昇した。
電力網アナリストは、「12月の経済運行は全体的に安定し、中・下旬には全国の大半の地域で平均気温が例年を下回り、暖房用の電力が十分に使用された。12月の全国全社会電力消費量は前年同月比で8%前後増加する見通しで、2018年は前年比8.4%増になる」と予想した。
発電量も同じ傾向を示している。2012年の全国全発電量は前年比5.22%増の4兆9774億kWhにのぼり、その後やや回復したが、2015年には0.2%減とマイナス成長となった。2017年には再び5.9%に上昇した。
データによると、2018年1−11月の全国発電量は前年同期比6.9%増。12月の1日平均発電量は前年同月比7.07%増の198億7600万kWhで、伸び率は前月より1.69ポイント上昇した。
発電量と電力消費量の伸び率が経済成長率を上回るのはなぜだろうか。上述したアナリストによると、これは主に産業構造モデルチェンジ・アップグレードの駆動、末端電力消費構造の改善の駆動、設備製造業と新経済発展の駆動、それから電力網の力強いサポートによるものだ。うち注目すべきは、石炭による暖房から電力による暖房への切り替えで、電力網の負荷が高まっていることだ。2018年12月には各地で、電力負荷が過去最大となった。
上述したアナリストは、今年第1四半期は国内外の環境が依然として複雑であり、経済成長鈍化の圧力が大きく、さらに暖冬の影響も加わるため全国全社会電力消費量は前年同期比で約5%増になると予想した。今年の全社会電力消費量は前年比5−8%増となり、うち7%になる可能性が高いという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年1月7日