中国国家外貨管理局が7日に公表したデータによると、2018年12月末時点の中国の外貨準備高は3兆727億1200万ドルで前年比672億3700万ドル減少、2018年通年で約2.1%減少した。18年11月末と比較すると110億1500万ドル増加、前月比で約0.4%の増加となった。
また、18年12月末時点の金保有量は5956万オンスで11月末より32万オンス増加した。2016年10月以来の増加となる。SDR(特別引出権)で換算すると、中国の外貨準備高は2兆2093億2600万SDRで、11月末より41億2200万SDR減少。
国家外貨管理局の報道官・チーフエコノミストの王春英氏は記者に対し、「2018年12月、中国の国際収支は安定した動きを維持し、外貨市場の需給はバランスが取れていた。年末に米ドル以外の通貨の対ドルレートが小幅上昇し、主要国の国債価格も上昇し、為替換算と資産価格の変化などが総合的に影響し、外貨準備高は18年11月よりやや増加した」と話した。
中国民生銀行のチーフ研究員の温彬氏は、最新の外貨準備データを見ると、中国の国際収支状況は全体的にバランスがよく、外貨売買差額は18年11月より改善されるとの見解を示した。
華泰証券のチーフマクロアナリストの李超氏は、中国の外貨準備高は2018年の最後2カ月に連続して増加し、今後の中央銀行の金融政策にゆとりを与えたと分析。短期的には、中国の外貨準備高の安定は人民銀の預金準備率引き下げによる人民元下落への影響を部分的に緩和し、中長期的に人民元は安定を維持するとみている。
王春英氏は、2018年通年を見ると、外貨準備高は小幅変動したが全体的に安定を維持したと話した。また、世界の経済成長が分化し金融市場が大幅変動する中で、中国経済は健全な成長を続け、人民元為替レートおよび市場予期は全体的に安定し、越境資金流動と国際収支はバランスを維持し、中国の外貨準備高の安定の基礎を固めたとの見解を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年1月8日