中国で先ごろ、第3弾の年金目標ファンドとなる14本の発行が認可された。年金目標ファンドはすでに第1段として14本、第2弾として12本が認可されており、公募ファンド市場で認可された年金目標ファンドは40本となった。
中郵証券董事総経理、首席研究員の尚震宇氏は『証券日報』記者に対し、2018年にA株相場が大幅に調整し、PERが歴史的な低水準にあるため、今は機関投資家が資金配分を行いやすい時期になると説明。特に年金基金は、人口が高齢化に向かうなか、資産維持と資産拡大の大きな使命を担っており、年金目標ファンドの発行は市場マインドを安定させ、中・長期的に穏健な収益の実現につながるとの見解を示した。
「年金目標ファンドは、その投資理念上、中・長期のバリュー投資を重視する。現在は市場バリュエーションが歴史的な低水準にあるため、年金商品にとって中・長期資金を配分しやすい時期になる。追加資金の流入期待は、投資家の中・長期的な信頼感を向上させ、短期的な市場マインドも安定させる」。万博新経済研究院副院長の劉哲氏は『証券日報』記者にこう話した。
ただ、年金ファンドの発行には依然として困難な現状がある。尚震宇氏は、年金目標ファンドが発行が直面する問題として、以下の3点を挙げた。