世界の対外直接投資が冷え込むなか、海外からの対中投資は逆に成長を遂げた。国連貿易開発会議(UNCTAD)が発表した最新の「世界投資動向報告」によると、2018年は世界的に外国直接投資が減少し続け、世界金融危機後の最低水準まで落ち込んだ。しかし中国への外国直接投資は着実に増加し、中国商務部の最新統計によると、2018年の中国の実質外資利用額は前年比0.9%増の8856億1千万元と、対中投資の魅力が衰えていないことが明らかになった。
米石油メジャーのエクソンモービルは、広東省恵州大亜湾石油化学工業団地で石油化学コンプレックスを建設する計画だ。英通信大手BTグループは、国際企業として初めて中国全土で電気通信事業のライセンスを取得した。――新しい年の初めに、外資が相次いで中国市場への投資を加速している様子に、中国市場への揺るぎない信頼感が映し出されている。
2018年の統計から見ると、中国ハイテク製造業の外資利用額の伸びは堅調な伸びを維持した。2018年の中国製造業実質外資利用額は前年比20.1%増加、全体での比率は30.6%と、前年より4.8ポイント拡大した。ハイテク製造業の外資利用額は同35.1%増加した。
中国経済の発展レベルの向上、市場規模の拡大に伴い、消費の高度化がもたらす質の高い需要は益々増える見込みで、それによる海外からの対中投資の魅力も益々高まる見通しだ。