豪クイーンズランド州の地元メディアは12日、「貿易関係の緊張化、豪州の中国牛肉市場における地位を脅かす」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。
中国はすでに米国を抜き、世界最大の牛肉輸入国になった。ところが我々の競争相手がこの市場で新たな収穫を手にするなか、豪州はほぼその場で足踏みをしている状態だ。
これはワンガラッタの肉類代理業者・貿易業者・カウンセラーの、サイモン・クイルティ氏の観点だ。彼によると、中国は昨年8月に米国を抜き、正式に国際牛肉貿易の最大手になった。
「10年前、肉類貿易業者が事務所に入り最初に聞くことは、『米国市場は今日どうなっている?』だった。ところが彼らは現在、最も関心を寄せているのは中国市場だ」
クイルティ氏は、中国の今年の牛肉輸入量は21%増の約130万トンに達すると予想した。中国は牛肉輸入の拡大を続けており、かつ世界17カ国の牛肉工場269社に輸出許可を与えている。クイルティ氏によると、ブラジルの肉類工場78社が昨年12月、新たに輸出許可を受けた。これには牛肉工場22社が含まれる。しかし彼の情報によると、豪州の工場16社は輸出許可をすでに2年も待っているという。