新生児はますます減り、高齢者はますます増えるというのが、日本の直面する深刻な社会問題であり、安倍晋三首相も「国難」と位置づけた。問題は今、さらに深刻化しており、人手不足で企業には人が集まらない一方で、60代さらには70代の人々は生活のためにあくせく働かなければならない。
コンビニエンスストア大手のセブンイレブンは日本では24時間営業が当たり前になっていたが、今年3月中旬から直営店10店舗で試験的に短縮営業が行われている。東京都足立区のテスト店舗では、深夜1時になると店が閉まる。
日本で今、24時間営業モデルが大きな挑戦に直面しており、その原因は人手不足だ。人手不足の背景には深刻化する少子高齢化の問題がある。NHKの報道によれば、日本の総務省が今月12日に発表した人口推計によると、日本は人口が8年連続で減少し、15〜64歳の労働者人口は総人口の59.7%で過去最低を更新したという。
また日本の厚生労働省のまとめた推計データでは、2018年末現在、日本の出生数は92万1千人で前年比2万5千人減少し、比較可能な1899年以降で最低の数字になり、3年連続で100万人を下回った。専門家は、「このペースが続けば、200年後には地球上に日本という国は存在しなくなる」との見方を示した。
出生数の減少が少子高齢化問題をもたらし、この問題は長らく日本の「国難」とみなされている。そうして日本全体での労働者不足も拡大を続ける。18年に日本では労働者不足が原因で企業400社が倒産し、過去最多を更新した。
最近の高齢化の深刻化にともない、日本政府の年金基金は60歳から年金を支給するこれまでの制度を維持できなくなっている。今や日本では65歳にならなければ確実に年金を受け取れなくなった。日本政府が打ち出した最新の目標では、60〜64歳の雇用率を現在の60%前後から67%に引き上げるとしており、企業には退職したが年金の支給開始前の元従業員を積極的に再雇用するよう呼びかけている。
48年間の職歴がある早川女史は、今も企業で会計の仕事をしている。毎週4日間、午前9時から午後4時まで働く。「今はもう人手は要らないという会社はない。どこも続けて働いてほしいと言ってくる」という。