意見の一致は困難か 日米貿易協定交渉の行方は?

意見の一致は困難か 日米貿易協定交渉の行方は?。

タグ:日米貿易

発信時間:2019-04-18 19:54:57 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

たびたび先送りされてきた「日米貿易協定交渉」が16日に米国・ワシントンで行われた。双方は「交渉の範囲」、「目標」、「タイムテーブル」などをめぐり話し合いを進める。日米の意見が一致することは困難とみられ、交渉のハードルはやはり高いといえる。(文:劉軍紅・中国現代国際関係研究院研究員。「環球時報」に掲載)

2016年の米国大統領選挙期間中に、トランプ大統領は「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)からの離脱を明言しており、これは日米の自由貿易協定(FTA)交渉の再開が必然であることを意味する。17年にトランプ氏は大統領に就任するやいなや、日本の安倍晋三首相が「タマゴ」をいっぱい入れたTPPのバスケットを地面に放り投げた。安倍首相はTPPを死守しようと力を尽くし、日本・EU(欧州連合)経済連携協定(EPA)を積極的に推進し、対米交渉の戦略や体制を立て直し、麻生太郎副総理とペンス米副大統領が中心となる「日米経済対話」の枠組を打ち出した。しかしトランプ大統領は「対話」には満足せず、自ら旗を振って「日米貿易協定交渉」を推進し、自動車への追加関税をかざして日本を威嚇した。日本は「物品貿易協定」(TAG)という独創的な構想を打ち出して対処したが、これはTPPが規定する農業や自動車などの物品貿易に限定されたもので、金融やサービスといった日米で実力差の大きい日本の弱い分野は回避されている。

最初の交渉において、日米にはそれぞれの主張があり、意見は一致していない。例えば、米国はまず交渉の範囲を確定すべきと主張し、一括型の法的効力のある協定を追求するのに対し、日本は規定のTAGを堅持しようとする。米国は競争的通貨安を制限する「為替条項」の導入を求めるが、日本はこれまでの通貨をめぐる駆け引きを延長し、米国の要求を断固はねのける構えだ。米国は全面的な経済関係の協定を目指して交渉を進め、戦略の掘り下げを狙うが、日本はその場をしのいで、自動車への追加関税をなんとかして回避することを目指す。

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