これらの問題を受け、5年かけて『電商法』が今年1月に施行された。中諮弁護士事務所の一級パートナーの彭亜峰弁護士によると、『電商法』の実施後、消費者はECサイトで購入したものが偽物だった場合に販売者またはサイトに責任を追及することができる。サイトは連帯責任を負うことになるため、偽物販売による賠償責任を回避するために業者と商品の審査、監督を強化することが必須となる。
今年1月1日、『越境EC小売輸入税収政策の整備に関する通知』など一連の政策が次々と施行され、全国37都市、越境EC業界に政策ボーナスがもたらされた。例を挙げると、一連の政策は輸入品の安全、税収、物流、アフターサービスなど各方面を明確に規定し、関連企業の発展を規範化し、消費者の権益を保護し、業界の健全な発展を促した。
また、関税引き下げ、物流効率の向上、アフターサービスの改善、消費体験の向上も輸入品の購入を促している。専門家は、新政策は越境ECの小売輸入の規制を緩和し輸入越境EC業の発展を促す一方で、代理販売の監督管理を規範化し、海外購入における偽物の氾濫、購入後の権益保護が困難などの現象を解決し、輸入越境EC市場をより規範化しているとの見解を示す。
そのほか、2018年11月に開かれた第1回中国国際輸入博覧会も越境ECの発展を推し進めた。輸入博覧会には172の国と地域、国際機関が参加し、3600社以上が出展し、国内外から40万人以上のバイヤーが商談に訪れた。
越境ECにさらに多くのチャンス到来
『報告』によると、ユーザーは海外購入においてブランドを重視する傾向にあり、使い慣れたブランドへの忠誠度が高いため、人気の海外ブランドと長期的に協力するサイトは有利になる。
そのほか、海外留学と海外旅行が盛んになったことは、越境消費に文化環境を形成し、越境EC企業に多くの発展のチャンスをもたらしている。
アナリストは、経済のグローバル化傾向が強まり、中国のEC業界が急成長するにつれ、越境ECは新たなチャンスを迎え、大手サイトの専門的な運営は業界全体の口コミに繋がり、越境EC市場の発展見通しは明るいとの見解を示した。
また、モバイルネットワークの普及とグローバル消費概念の台頭に伴い、ユーザーの高品質の越境ECに対する需要は高まり、海外購入ユーザーも拡大し続けると見られる。関係部門が実質的な優遇策を次々と公布し、越境ECは健全・急成長という新たな段階に突入し、中国は世界最大・最速の越境EC市場になることが予想される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月21日