中国国務院は21日、農村部産業発展状況に関する報告書を第13期全国人民代表大会(全人代)常務委員会第10回会議に提出した。国務院の委託を受けて農業農村部の韓長賦部長は報告を行い、「2018年に中国農村部の産業は多様化が進み、特色ある産業が急成長した。特色あるブランドは10万件以上に上り、農産物のインターネット通販売上高は3000億元に達した」と述べた。
その上で、この数年、各地方政府や各関係部門は中国共産党第19回全国代表大会(十九大)精神の実施を徹底し、党中央と国務院の政策決定事項を真摯に実行してきたと説明。農業・農村の現代化を全体目標として、農業の供給側構造改革を主軸に、一連の有効な措置を講じ、農村部の産業振興に全力で取り組んできたと述べた。
農村部の産業は順調に成長している。現代農業の推進が加速し、産業の多様化や融合が進み、利益に結びつく仕組みが徐々に構築されているほか、農村部のイノベーション・創業は年々活性化し、産業の育成振興による貧困支援が着実に推進されている。
報告書によると、2018年の食糧(穀物)生産高は6億5789万トンと、7年連続で6億トン台で推移。綿花・油料・糖料、果物・野菜・魚類、肉・卵・牛乳などの生産は安定しており、十分な供給量を維持している。一定規模以上(年間売上高2000万元以上)の農産物加工企業は7万9000社あり、売上高は14兆9000億元に上る。レジャー農業やアグリツーリズムが人気となり、観光客の受入数は30億人、売上高は8000億元を上回るまでになった。