このほど開催された中共中央政治局会議では、中国経済の現状分析が行われ、経済活動をめぐる取り組みについて指示が出された。会議は、「2019年第1四半期の経済運営は総体的に安定しており、予想を上回り、良好な滑り出しになった」との認識を示した。
19年第1四半期のGDP成長率は6.4%と外部の一般的な予想を上回った。CPI上昇率は1.8%、PPI上昇率は0.2%と緩やかに推移した。全国都市新規就業者数は324万人と、前年同期並みだった。3月の一定規模以上工業企業の付加価値額と社会消費財小売総額の伸び率は8.5%と8.7%で、供給・販売ともに旺盛だった。――第1四半期の注目すべき経済統計から、中国経済の強靭性が明らかになった。
中国経済を観察し、政策の方向性を判断するには、長期的な視点から全体を見渡し、大局的見地に立ち、本質を見極める必要がある。なかでもマクロ調整の歴史に注目することは、中国経済の長期的改善の真の理由を理解するうえでプラスに働く。
周期的な景気変動は市場経済の一般的な特性だが、中国経済は改革開放から40年、持続的に成長している。その根本的な理由は、中国の特色ある社会主義制度の優位性と市場経済の資源配分の優位性を有機的に結合し、外部環境の変化に余裕を持って対処、内的原動力の成長を効果的に完了することで、立ちはだかる困難を回避できたことにある。