中米貿易摩擦、中国メディアが米国を一斉に批判

中米貿易摩擦、中国メディアが米国を一斉に批判。米国は2000億ドル分の中国製品への関税を25%に引き上げたことに続き、残りの3250億ドル分についても25%に引き上げる関連手続きを開始すると表明した…

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発信時間:2019-05-15 14:45:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米国は2000億ドル分の中国製品への関税を25%に引き上げたことに続き、残りの3250億ドル分についても25%に引き上げる関連手続きを開始すると表明した。これについて中国メディアがこのほど集中的に声を上げ、中米の協議を損ね世界の耳目を混乱させる米国側の行動と発言を批判した。


 人民日報は14日付の署名記事「米国が損と唱えるのはもう終わりにしないか」(署名は「鐘声」)の中で、「米国が損をしているという説はこの1年に渡り、米国が態度を二転三転させ、中国側の誠意を顧みず極端な圧力をかける根拠とやらになっている。貿易赤字、製造業の雇用の流出がこの説をまったく支えないことは、単純な事実と論理によってとっくに証明されている。米国が損をしているという説にしがみつくことで、国内の視線を一時的にそらすことができるかもしれないが、長期化すれば米国人が真の被害者になる」と指摘した。


 新華社は同日に発表した記事「逆ねじを食わせる米国側のやり方を見抜く」の中で、「米国側は矛先を中国側に向け、さらには後退や裏切りといったレッテルを貼っている。中国側も多くのことを勝手に約束させられた。中米経済貿易協議の障壁となっているのは、無責任な発言と圧力だ。いわゆる約束とやらを持ち出しているが、これは耳目を混乱させており、まったく根拠がない。貿易のいじめにより自国の目的を達成しようとするならば、自国の核心的利益を守る中国人の意志と決意を過小評価している。このような計算はやめにすべきだ」と論じた。


 中央電視台「新聞聯播」は13日夜に「中国は全面的な対応を準備済み」を放送した。この動画は中国のネット上で、多くのユーザーから支持を集めた。「米国が発動した貿易摩擦について、中国は戦争を望まないが恐れることもなく、必要であればやむなく戦うという態度を当初から示している。硬軟織り交ぜた米国の手法についても、協議に対しては扉を開き、戦うならば最後まで付き合うという答えを出している。米国が発動した対中貿易戦争は、中国の発展プロセスにおける一つの溝であり、大したことはない。中国は自信を深め、困難と知りつつ立ち向かい、危機をチャンスにし、戦いにより新たな天地を切り拓く」


 『求是』誌は「第11回中米経済貿易ハイレベル協議にて、米国側は再び極端な圧力をかけた。交渉決裂の責任を中国にあからさまに押し付け、いじめと恫喝により太平洋に大きな波を立てようとした。中国側は理性的に、落ち着き、余裕を持って対処している。何度も目にしていれば驚くには値せず、戦うのも協議するのも、成立するのも決裂するのもどちらでもいい。誠意と原則、これは中国側の一貫した態度だ。このような立場があれば、いじめや恫喝に圧倒されることはない。戦うのも協議するのもよし、戦いながら協議するのも大いに結構」と論じた。


 経済日報は「米国側の措置は、中国が長年に渡り推進してきた市場化改革、対外開放拡大、知財権保護の強化などの大きな成果と進歩を無視しているばかりか、米国の消費者、小売業者、関連川下産業の利益を大きく損ねる。また世界貿易機関の基礎を大きく揺るがす、多国間貿易体制への侮蔑と蹂躙であり、多国間貿易体制がかつてない危険な状況を迎え、世界経済が危険な境地に引きずり込まれる。米国側の措置は他者を損ねることを立脚点としており、自らを損ねる結果に終わるだろう」と指摘した。


 環球時報は社説の中で「中国政府はこれまで、貿易戦争が中国経済に一定の問題と損失をもたらすことへの言及を避けておらず、これを明言している。これは貿易戦争を長期的に美化する米国政府とは対照的だ。これだけでも、中国側の方が事実を重視しており、米国側がはったりをきかせていることが分かる。これは中米各自が貿易戦争の衝撃を消化する質を左右するだろう」と主張した。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年5月15日

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