多国籍の学術機関であるIEEEのこのようなやり方は、多くの学術関係者の不満を引き起こしている。
北京大学情報科学技術学院の張海霞教授は29日、IEEE会長に公開書簡を送り、「IEEEがファーウェイ専門家が機関誌の論文審査に関わるのを禁止したことは、学者として受け入れ可能なラインを大きくはみ出す行為だ。IEEEの会員および機関誌の編集委員として、自分の態度を明らかにしなければならない。所属する機関誌の2つの編集委員会からの脱退を申請する」と述べた。清華大学コンピュータ科学・技術学部の劉奕群准教授も中国のSNSに、「たった今、学生にIEEEのどの組織の会議や機関誌にも投稿しないよう伝えたところだ。個人として引き受けているIEEEの学術関連の職務は早急にプロセスに添って辞任する」と述べた。張氏は29日に取材に答えた中で、「個別の企業を故意に『ブラックリスト』に加える。自分はこういうやり方が嫌いだ。これは審査委員会に対するひどい侮辱であり、自分たちだけでなく、世界中の科学者に対する侮辱であり、これには米国の科学者も含まれる。科学者がなぜこんなことを受け入れなければならないのか。これは実に私たち学者の従う原則に完全に背くものであり、容認できないことであり、全世界の科学者すべてが容認できないことだ。こんな状況はこれまでに見たことがなく、IEEEのやり方は学術界に非常に大きなマイナス影響を与えることになる」と述べた。
海外のネットユーザーもIEEEのやり方に不満や批判の声を上げ、「学術界が政治に頭を下げるようなやり方は低レベルだ」と述べ、一部の海外のIEEE会員も退会して抗議の意を示すとしている。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年5月30日