「難題を一つ一つ克服しながら、モスクワに進出した中国鉄建股份有限公司(中国鉄建)は、モスクワの地下鉄建設プロセスを大きく変えた。モスクワ地下鉄建設計画は非常に遠大だが、原動力が不足しており、中国の専門家と施術者が新技術と新設備により地下鉄建設を支援することは有益で急務でもあり、これは両国の関係発展において民心をつかむ実質的な措置となる」。中国・ロシア国交樹立70周年記念フォーラムで、ロシア科学院極東研究所シニア・リサーチャーのアレクサンダー氏はこう話した。
中国鉄建が建設を請け負ったモスクワ地下鉄第三乗換環状線は、ベルナツキ―ストリート駅とミチューリン駅を結ぶトンネルが先ごろ貫通した。「このプロジェクトは、中国の建設業者がモスクワで建設を請け負った初の地下鉄工事で、完成すればモスクワの交通事情を改善し、国民の移動を円滑にする」。モスクワ市長のソビヤニン氏は、工事現場を視察した際にこのような見解を示している。
貫通したばかりのトンネルは、昨年6月に施工を開始。プロジェクトの工程は複雑で、土壌構成が中国とは異なる上、周辺に大量の建築物があったほか、駅や河川などの下を掘る難しい箇所があり、モスクワの記録的な豪雪という試練もあった。こうした状況のもと完成させたことで、中国の優れた設備性能や施工管理チームの高い管理理念と技術水準を示した。「中国のパートナーがたくさんの不利な施工上の困難を克服しながら、高効率で質の高い任務を一つ一つクリアしたことに、われわれはとても感服した」。地下鉄プロジェクト・ロシア側チーフ整備士のオルロフ氏は称賛した。