国家外貨管理局が10日発表した2019年5月末時点の中国の外貨準備高は、前月末に比べ61億ドル、率にして0.2%増の3兆1010億ドルに上った。
同局の報道官でチーフエコノミストの王春英氏は、今年に入ってから、中国の経済運営は総じて安定し、「穏中向好」(安定を維持しつつ改善に向かう) 基調で推移していると説明。為替市場の需給は概ね均衡しているほか、主要ルートによる国境を跨ぐ資金移動も安定しており、外貨準備高は着実に拡大していると述べた。
今後の見通しについては、世界経済の先行き不透明感が強まるなか、金融市場の変動が大きくなる可能性があると指摘。一方、中国経済には強靱性(レジリエンス)や潜在的成長力が十分にあり、外部からのダメージに対応する力が絶えず向上しているとして、長期的に上向き基調で推移する見通しに変わりはないとの見方を示した。
中国経済の良好なファンダメンタルズが為替市場の安定を下支えするほか、外貨準備高の安定を支える盤石な基盤になるだろうと述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年6月12日