中国建築業協会が主催する「デジタル建造が質の高い発展を推進」現場見学交流会が19日、浙江省の建工集団杭州北大橋プロジェクト現場で行われた。この「スマート工事現場」では建築ロボット、ドローン、各種のスマート設備が工事の「標準装備」になっている。
「スマート工事現場」に入るには、まずスマート改札機で顔認証しなければいけない。プロジェクト責任者によると、顔認証出勤システムは作業員の出入り時間、数、職種などのデータを記録し、出勤や人員配置の基準になる。これは関係者以外の立ち入りを阻止し、管理効率を高める効果がある。
工事エリアに入ると、清潔な環境であるほか、多くのスマート設備がある。セッティングロボットは急速かつ正確に建築情報のパターンのデータを現場作業用に直接転換する。3Dレーザースキャナはモールディング装飾をサポート。よく目にするドローンより数倍大きい測量製図ドローンは、航空測量データを地形、高度、座標などのデータに転換し、3D実景モデリングを行い、土木工事量の計算に役立つ。
スマート設備の導入は作業効率だけでなく、安全性も高める。タワークレーンのフック可視化システムモニターを通し、高所の操縦室にいるタワークレーン操縦士は角度を変えてフックを全角度から観測でき、伝統的な高所作業で建物に遮られてできていた死角をカバーする。また、スマート制御システムでアップグレードした昇降機や架台などの機械設備も様々な危険な状況を早期警戒・保護する機能を発揮し、設備を長期的に安定して使用できる。
そのほか、工事現場の環境監視システムはIoTおよびクラウドコンピューティング技術を通して工事現場の温度、湿度、PM2.5、騒音などをリアルタイム、遠隔、自動で監視し、携帯電話などの端末で確認できる。データが基準を超えた場合、システムのアラームが自動で鳴り、噴霧装置やスプリンクラーなどの機能と連動する。
中国建築業協会の劉錦章副会長は以下のように話した。「中国製」から「中国スマート製造」への移行は中国の建築業の発展方向であり、デジタル化は建築産業の質の高い発展の主な手段である。スマート建築はデジタルITと工事現場の融合で生まれ、伝統的な建築方式をグレードアップさせ、プロジェクト管理と生産効率を引き上げ、中国の建築産業の現代化を推し進める。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月28日