世界中国料理連合会や社会科学文献出版社などの部門はこのほど、北京市で『飲食産業青書:中国飲食産業発展報告(2019)』(以下、『報告』)を発表した。
『報告』によると、改革開放40年来の発展を見ると、中国の飲食業は長期的に急速かつ安定した成長を維持している。産業の売上高は1978年は54億8000万元だったが、1983年に100億元を突破、1994年に1000億元、2006年に1兆元、2011年に2兆元、2015年に3兆元を突破し、2018年には4兆元を超えて4兆2700億元に達し、1978年比で約780倍になった。中国は米国に次ぐ世界2位の飲食市場になっている。
2018年の中国飲食産業の売上高は4兆元を超えて4兆2716億元に達し、産業の規模と伸び率を絶えず更新し、世界飲食産業史上の奇跡を築いた。ここ3年の中国と米国の飲食産業の売上高平均伸び率で見ると、中国は2023年に米国を超えて世界最大の飲食市場になる見通し。
また『報告』によると、中国飲食業は改革開放40年来の発展において、融合的革新を積極的に行い、サービス革新の「集中地」になっている。科学技術の進歩は飲食管理とビジネスモデルの革新を促し、それは主に以下の4方面に表れている。
1つ目は、自動化生産と制御技術の発展はセントラルキッチンの発展を促し、伝統的な飲食サプライチェーン管理形式と店舗生産形式を改革し、中国飲食ブランドのチェーンモデルの急発展を促進した。
2つ目は、中国飲食業の情報化レベルとデジタル化能力が、IT応用コスト、学習コストの低下に伴い向上した。中でも、クラウドコンピューティングに基づくSaaSソフトウェアの普及とインターネット飲食サイトの急発展は、飲食業の管理とチャネルを急速にデジタル化し、伝統的なサービス業からデジタル化サービス業へのモデル転換を加速化した。
3つ目は、インターネットは飲食産業サイト経済の発展を促した。インターネット出前サイトの登場は飲食デリバリー市場の重要なビジネスモデル革新と言え、出前市場の発展を促したと同時に、飲食店、伝統的な出前企業さらには飲食企業の経営もドエル発展に多大な影響をもたらした。2018年、中国のオンライン出前市場の規模は2500億元を超え、2011年の約10倍になり、勢いよく発展している。オンライン出前ユーザーは4億人を超え、2015年より2億9000万人増加し、普及率は49%に達した。
4つ目は、人工知能(AI)の急発展と技術の成熟化に伴い、人口ボーナス消失と労働コスト向上という状況の中、飲食業のスマート化が進み、調理ロボットや接客ロボットなどの科学技術の応用を特徴としたスマートレストランと無人レストランが台頭した。
『報告』は、飲食業の発展は中国の大概開放の進展と深く関係しているとした。まず、中国はこの40年、外資飲食企業を中国に積極的に引き入れ、海外から料理人を招いて中国・西洋料理の技術と文化の交流と学習を実施し、中国人消費者と中国にいる外国人の飲食と文化の交流ニーズを満たした。また、中国飲食業は中国料理の中華伝統文化を基礎とする海外進出を奨励し、世界の消費者に奉仕した。うち、中国料理は華僑・華人の世界流動とともに広まり、世界に大量の消費者を有する。中国の世界での影響力が高まり、開放レベルが向上し、中国料理は中西文化交流の重要なコンテンツになっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月28日