中国は再び米国が技術分野で占めているトップの地位を脅かした。上海証券取引所が、中国版ナスダックと呼ばれる「科創板」の取引を開始したのだ。RIAノーボスチが27日に伝えた。
科創板は主に、中国ハイテク企業に国内市場の投資を導入させることを目的に開設された。
中国政府はこの新しい取引の場に、一連の優遇措置を提供する。科創板は登録制で、取引所の審査にかけられる。証券監督管理委員会は主に情報開示の監督を担当し、審査・批准手続きを大幅に簡略化した。主板(メインボード)や創業板(GEM)と異なり、科創板はまだ利益を手にしていないハイテク企業の上場を認める。
市場を喜ばせているのは優遇策ではなく、国が科創板及び国民経済全体のハイテク分野を支えることへの信頼感だ。
過去の例を見ると、中国ハイテク企業は米国での上場を選択していた。米国人投資家がハイテクに興味を持つ傾向があることから、これは合理的に見える。ところが今や多くのアナリストは、中国人の主な目標は外国の取引メカニズムの運用を研究し、自国のナスダックを作ることだと判断している。
米フォレスター・リサーチ社が6月に発表した「中国技術市場調査2019−20年」報告書によると、中国の技術製品とサービスの民間・政府調達額は今年4%増、来年は7%増になる見通しだ。これは中国のハイテク企業に国内の大きな需要を提供する。
中国の大学からは毎年、約400万人の理系学生が卒業する。そのためハイテク業界には人材不足の懸念がない。
全体的に見ると、シリコンバレーのベンチャー企業は、中国の新規プロジェクトとの競争の激化という大きな問題を迎えることになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月31日