新中国成立以降(特に改革開放以降)、中国の著作権事業は世界も注目する成果を手にした。新中国の70歳の誕生日を前にして、国家版権局は中国網の取材に応じ、中国の著作権事業の発展の成果について語った。
新中国成立以降、特に改革開放以降、中国の著作権事業は党中央及び国務院の力強い指導のもと錬磨・奮進し、無から有に、小から大へと変った。著作権制度が徐々に整備され、著作権の監督管理が絶えず強化された。著作権産業が急成長し、国際協力が掘り下げられ、一般人の著作権保護の意識が大幅に向上した。飛躍的な発展を実現し、世界も注目する成果を手にした。
(一)著作権制度が徐々に整備された。建国後の各時期の著作権関連内容は、各レベルの各種規定に散見されていた。改革開放以降、中国は著作権法制度の構築と整備を加速した。国家版権局が1985年に正式に設立され、新中国初の『著作権法』が1990年に施行された。この法律に基づき、国家版権局などの部門は一連の関連規定を制定・施行した。すでに著作権法を中心・主軸とし、各レベルの法律及び規定を構成部分とする中国の特色ある社会主義の著作権法律体系が形成されている。この体系は著作権保護、革新奨励、市場規範化、産業発展、中国社会の経済成長の促進、科学技術の進歩と文化の繁栄に対して、力強い法治の保障を提供した。
(二)著作権の監督管理が絶えず強化された。中国は著作権保護で「デュアル・トラック制」を採用した。すなわち行政法執行と司法の保護という2つの手段の同時運用だ。著作権行政法執行はその効率性、スムーズさ、低コストで独自の力を発揮した。各レベルの著作権主管部門は日常監督管理と特別改善を結びつけ、悪意ある著作権侵害及び再発する大規模な著作権侵害行為を集中的に取り締まった。オンライン・オフラインの保護を結びつけ、作品伝播の著作権の秩序を絶えず規範化し、改善した。2005年より現在まで、国家版権局は工業・情報化部、公安部、国家インターネット情報弁公室などの部門と15年連続で、オンライン著作権侵害・海賊版特別対策キャンペーン「剣網」を展開している。特別行動期間中、各レベルの著作権行政法執行部門は6647件のオンライン著作権侵害・海賊版事件を調査し、法に基づき6266の著作権侵害・海賊版サイトを取り締まり、256万件の著作権侵害・海賊版リンクを削除し、609件の事件を司法機関の刑事責任追及に委ねた。快播プレイヤーの著作権侵害事件、射手網による字幕著作権侵害事件、天線視頻網の著作権侵害事件、思路網の高画質動画著作権侵害事件など、一連の著作権侵害・海賊版大事件を取り締まった。国務院の計画によると、国家版権局は関連部門と共にソフト正規版使用を全面的に推進し、ソフト著作権環境を改善し、国産ソフトの急成長を促した。2013年12月には中央・省・市・県の4レベルの政府機関のソフト正規版使用を順調に完了した。
(三)著作権産業が急成長した。関連研究機関の最新データによると、中国の著作権産業の対GDP(国内総生産)比は2017年7.35%となった。北京・上海・深センなどの経済発展地域は9−12%で、欧米諸国全体の水準に近づくか、一部上回っている。著作権産業の発展を推進するため、国家版権局は「国家知的財産権戦略綱要」や「全国著作権模範都市・模範単位・模範園区(基地)管理方法」に基づき、2009年より全国著作権模範形成活動を開始した。国家版権局は昨年末までに、10の全国著作権模範都市、109の全国著作権模範単位、29の全国著作権模範園区(基地)を認めている。全国著作権模範形成活動は各地の著作権の創作・保護・運用水準を効果的に高め、著作権成果の転化と運用を促進し、著作権産業の発展を推進した。著作権模範都市・単位・園区(基地)の自主革新、都市・単位革新力の向上、著作権要素・資源の集約、地域経済モデルチェンジ・アップグレード促進のけん引力を発揮した。業績評価指標体系を構築し、「点」で「面」を率いる建設構造を形成した。第12期五カ年計画以降、国家版権局は16の著作権取引センター(貿易基地)の設立を認め、全国6大行政エリアをカバーした。著作権評価、担保、投融資、取引を一体化させた著作権取引センターがすでに設立されている。
(四)国際協力の推進を掘り下げた。中国は著作権国際ルールの制定と調整に積極的に参与し、8つの著作権国際条約に調印し、加入し、批准した。中国政府は2012年6月、世界知的所有権機関(WIPO)が北京市で視聴覚的実演に関する外交会議を開くことに協力し、「視聴覚的実演に関する北京条約」の締結を促した。これはWIPOが過去20年で初めて締結した著作権国際条約であり、新中国成立後で初めて中国の都市名が冠された多国間国際条約でもある。我々は自由貿易区の協議と交渉に積極的に参与し、著作権二国間交流・協力を強化しており、多くの国や地域と著作権対話枠組みを構築している。我々は積極的にグローバルガバナンスに参加し、中国の経験を広めている。WIPOは江蘇省南通市、福建省徳化県を、WIPO著作権保護優秀例模範エリアに指定した。
(五)社会の著作権意識が大幅に向上した。著作権宣伝活動は終始、中央の戦略及び全体計画に基づき、著作権強国の建設という中心任務をめぐり、厳格な著作権保護、産業発展促進という活動の大局に貢献している。著作権宣伝活動は立法・法執行・産業発展と緊密に結びつき、著作権事業の発展に協力し宣伝内容を絶えず拡大し、かつ時代の発展と共に宣伝方法と手段を絶えず新しくする。国家版権局は現在、4月26日(世界知的所有権の日)の著作権宣伝ウィークを重要な場とし、「剣網」特別行動、全国版権模範形成活動、中国著作権金賞審査、中国国際著作権博覧会、国際著作権フォーラムなどの重大著作権活動を契機とし、各種形式の展開、各種ルートを通じた実行、全社会の共同参画という手段により、一般人の著作権意識を高め、著作権活動により良く貢献する大局を形成している。
著作権宣伝活動は2014−18年に、新メディア活用で重大な進展を実現した。国家版権局の微信・微博アカウントを開設し、「今日頭条」「百度百家」に進出した。著作権対外宣伝を拡大するため、国家版権局英語版サイトを設立・運営し、著作権宣伝の対象を効果的に拡大した。新メディアプラットフォームは現在、著作権活動の対外宣伝、政策説明、政務情報公開の重要ルートになっている。2008年から現在まで全国大学生著作権作文コンクールを11回開催し、大学及び学生の間で好評を博し、ブランド効果を発揮している。国家版権局は2016年に「中国オンライン著作権保護・発展大会」を設立し、現在まで4年連続で開催し、ブランド効果を形成している。大会は中国のオンライン著作権保護・著作権産業発展成果をテーマとし、著作権の社会の影響力を大幅に拡大した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月1日