中国商務部の高峰報道官は1日、「米国側は覚書の中で、中国を含む一部加盟国の途上国としての地位を否定しているが、これは事実に合致せず、また世界貿易機関(WTO)の原則と精神にも合致しない」と述べた。
米国側が最近WTO改革に圧力をかけていることについて、高氏は商務部が同日開いた定例記者会見にて、「発展の問題はWTOの活動の中心にある。一部の途上国は近年急成長しているが、全体的に見ると南北の発展の格差が依然として存在し、さらには拡大の傾向も見られる。途上国は依然として、経済・社会・環境・貧困削減・雇用などの全面的な発展を促進する政策のスペースを必要としている。途上国優遇の権利は効果的に守られるべきだ」と話した。
「中国は世界最大の途上国であり、さまざまな面で先進国に追いつくにはまだ長い時間が必要だ」
例えば国連貿易開発会議が先ほど発表した研究報告書によると、中国の人間開発指数は世界86位で、世界平均をやや上回っているが、経済協力開発機構の1990年の水準を下回っている。2000−16年の間に、中国と米国の1人平均所得の絶対値の格差は、4万3000ドルから4万6000ドルに拡大した。中国の農業の対GDP比は7%で、依然として多数の中所得国を上回っている。昨年の中国の非正式就業が占める割合は50−74%に達した。世界のバリューチェーンにおいて、中国は依然としてミドル・ローエンドに留まっている。
高氏は「責任ある発展途上の大国として、中国は引き続き経済発展水準及び能力にふさわしい国際的な責任を果たしていく。またその他の途上国と共に、途上国としての合法的な権益を断固として守り、WTO改革の中で建設的な力を発揮する」と表明した。
「米国側が一国主義、いじめ主義の間違ったやり方を捨て、WTOのその他の加盟国と共に努力し、WTO改革を積極的な方向に前進させることを願う」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年8月2日