世界貿易機関(WTO)がこのほど米国側の補助金相殺措置に関する裁決を下したことについて、商務部の高峰報道官は22日、「発効した裁決は再び、米国側がWTOルールに違反し、貿易救済措置を濫用していることを示した。米国側には直ちに行動し、対中相殺調査における間違ったやり方を是正するよう求める」と述べた。
高氏は商務部が開いた定例記者会見でこのように述べた。WTOの紛争解決機関は8月15日、米国の補助金相殺措置の実行に対する中国の訴えに関する上級委員会及び専門家チームの報告を採用し、米国側の11件の相殺措置がWTOルールに違反するとの判断を下した。
高氏は「発効した裁決は再び、米国側がWTOルールに違反し、貿易救済措置を濫用しており、国際貿易環境における公平・公正性及び多国間貿易体制の安定性を著しく損ねたことを示した」と述べた。
本件の原審専門家チームと上級委員会はこれまで、米国の相殺措置がWTOルールに違反するとの判断を下し、米国側に違反措置の是正を求めていた。しかし米国側はWTOの裁決の執行中にも違反措置を続けた。WTOはジュネーブ時間7月16日、中国製品に対する米国の相殺措置(DS437)に関する上級委員会の報告書を発表し、米国の11件の措置がWTOルールに違反するとの判断を示した。
高氏は「米国側の関連相殺措置はすでにWTOから、WTOルールに違反すると何度も裁決を下されている。中国側は米国側にこれ以上口実を設けず、直ちに行動し対中相殺調査における間違ったやり方を是正するよう求める」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年8月23日