米国の中国語サイトの記事によると、トランプ政権が中国に仕掛けた貿易戦は経済に別の形式のダメージを与え、米国を訪れる中国人観光客が減少している。
オックスフォード・エコノミクス傘下のツーリズム・エコノミクスの最新報告によると、2018年初めに貿易摩擦が開始して以降、米国を訪れる中国人観光客は減少している。同報告は、持続的な緊迫情勢により2020年に中国人観光客は200万人減少すると予想する。つまり、2年あまりの貿易摩擦は米国の観光業に110億ドルの損失を与えることになる。
同社は、2018年の中国人観光客の大幅減少は米国の観光業に約20億ドルの損失をもたらしたと予想。また、2019年は約65万人減少、消費額は38億ドル減少した。観光消費が米国の経済規模20兆ドルに占める比率はわずか一部だが、現地の経済にとって重要な意味があり、特に景気が後退する中、観光業に頼る小型企業への影響は大きい。
中国人観光客は米国で3番目に多い外国人観光客で、1回あたりの旅行消費は平均5800ドルで他国を上回る。最も多い外国人観光客であるイギリス人観光客の1人あたり消費額はわずか2500ドル。
中国の観光業を妨げる要因として、観光情報案内とビザ規制も挙げられる。中国人の訪米観光はまだ規制されていないが、6月、米司法機関が観光客に「嫌がらせ」をする可能性があり、観光客に「銃撃、強奪、窃盗」に注意するよう促す警告が出された。
しかし、多くの旅行業者は中国人の訪米観光に自信を持っている。デスティネーションDC・米政府観光局取締役会長のエリオット・ファーガソン氏は、「経済へのリスクは確かにあるが、全力を注ぐ、長期的に見て、利益と需要は存在し続け、政治を超越すると考えている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年8月23日