ここ数年、中国の対外貿易の拡大ぶりには目覚ましいものがある。 国際情勢が複雑さを増すなか、中国の対外貿易は引き続き安定的な拡大基調で推移していることが分かった。
税関総署の統計によると、2019年1-8月の輸出と輸入を合わせた貿易総額は前年同期比3.6%増の20兆1300億元に上った。内訳は、輸出が6.1%増の10兆9500億元、輸入が0.8%増の9兆1800億元だった。
税関総署統計分析司の李魁文司長は、月次の貿易額をみると、5カ月連続で2兆5000万元を上回っており、高い靱性(レジリエンス)を備えていることがうかがえると指摘。1-8月は貿易総額が拡大しただけでなく、質の面でも向上がみられたとして、次のように特徴をまとめた。
■国際市場の配置の最適化
新興国との貿易額は6%増加し、貿易全体の伸びを3.5ポイント押し上げた。うち、「一帯一路」沿線国との貿易額は9.9%増加し、対外貿易額全体に占める割合は29%と、2013年比で4ポイント上昇した。
■経営主体の構造の最適化
民営企業の活力が継続的に増している。民営企業の輸出は13.7%増加、全体に占める割合は51.2%と、輸出全体の伸びを6.5ポイント押し上げた。1-8月の民営企業の新規登録社数は12万4000社と12.4%増加した。