国務院発展研究センター、財政部、世界銀行グループは17日、『イノベーション中国:中国 経済成長の新原動力』研究報告を発表した。報告は、中国は成長の新原動力を形成して生産率の試練に対応し、改革を強化し、経済においてイノベーションを促進する必要があるとした。
財政部の劉昆部長は以下のように述べた。中国は成長の新原動力を形成し、国の生産率を向上させる必要がある。我々は改革を通して経済効率、競争力、生産率を高めなければいけない。報告が提示した貴重な見解と意見は、より革新的で生産率の高い経済体制改革の検討課題の構築につながる。
国務院発展研究センター党組織書記・副主任の馬建堂氏は、「中国経済は急成長から質の高い発展段階へと移行し、より突っ込んだ改革、ハイレベルの開放とさらなる融合、効率的なイノベーションに頼って生産率の向上と現代的な経済体系の構築を推し進める必要がある。合同研究で得た一連の重要な成果は、中国の成長の新原動力の形成と新たな改革開放の参考になる」と話した。
注目すべきは、中国は新たな十字路に立ち、新しい成長の原動力を形成するにはより効率的な資源配分、環境への影響の削減、生産率の持続的向上が必要な点である。また、新原動力を放出するには改革を整備し、市場が資源配分で決定的な役割を担い、中国のイノベーション体系のモデル転換を実現する必要もある。
報告は生産率の試練への対応について、成長の新原動力の形成を促す3大要素を提示した。経済における資源配分のねじれの解消、先進技術とイノベーション成果の拡散の加速、新技術・新製品・新工芸の発明・創造の促進の3つで、これらを通して中国の生産力の境界を拡張する。報告は7分野から「3大要素」の促進について競争強化、全投資家に公平な競争環境の形成、国家イノベーション体系の整備などを提案した。
近年、中国のイノベーション能力は急速に向上している。しかし報告は、中国はまだ国家イノベーション体系を整備し、新商品と新工芸の発明・創造を促進する必要があると示した。この体系再構築という目標を実現するには、ボトムアップ式、市場志向型、包容型、およびニーズに基づくイノベーション支持方法とプロジェクトを強化すべきである。さらに報告は、公共研究開発資金の基礎研究への投入を促し、知的財産権保護を強化し、特許の質を高めることを提案した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年10月4日