中米貿易摩擦を背景に、一部の国が商機を見い出すとみられたが、インドもその1つだ。しかし予想に反して、インドはまだ大きな利益を得てはいない。インドメディアが報じた。
ヒンドゥスタン・タイムズは10月30日、インドが中米貿易戦争の受益者となっていない3つの要因を報じた。第1の最も重要な要因は、米中の貿易額は一部の分野を除いて、実質的にそれほど減少していないということだ。米国の統計では、トランプ大統領の就任以来、米中の2国間貿易額は12%増加した。
これは、米国企業や米国とビジネスを行う中国企業で中国と距離を置いた企業が少ないことを意味する。このような状況に至る大きな要因は、米国企業にとって中国は依然として他の国に比べてより良い選択肢だということだ。
第2に、インドは現在に至るまで、中国に代わって世界の製造業基地となり得ないことだ。モディ政府は「Make in India」イニシアチブを打ち出したが、インドは中国・日本・韓国の東アジアの3つの主要国と競争するうえで、製造業のインフラ整備で未だに大きな進展を遂げていない。