ブルネイにおける中国最大の投資プロジェクト、恒逸石化のプラウ・ムアラ・ベサール(PMB)石油精製プロジェクトが3日、本格的に生産を開始した。ガソリン、ディーゼル燃料、ジェット燃料、ベンゼンなどの製品が無事に生産され、本格稼働に入った。
プロジェクトを運営する恒逸実業(ブルネイ)有限公司の陳連財CEO(最高経営責任者)はこの日、当プロジェクトで生産する製品はブルネイ国内の需要に応えるだけでなく、国際市場にも輸出するとして、ブルネイの貿易収支の改善につながると評価した。同国の石油・天然ガスのサプライチェーンの整備につながるだけでなく、物流やエンジニアリング関連のサービス、飲食業の新興にもつながり、ブルネイに雇用機会を生み出すとの見方を示した。
ブルネイのマット・スニー・エネルギー・人材・産業相はこれまでにも取材に対して、当プロジェクトが稼働すれば生産開始1年目で、ブルネイの国内総生産(GDP)は13億3000万ドル増加し、1600人以上の雇用が創出されるとの見通しを示していた。
同社は、中国の石油化学大手、中国浙江恒逸集団とブルネイ政府による合弁企業。同プロジェクトは、中国とブルネイ両国協力の旗艦事業の一角を担うもので、ブルネイの産業高度化の推進や石油・天然ガス輸出依存の軽減、中国との通商面での一段の協力拡大につながることが期待される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月5日