11月11日(ダブル「11」)はネット通販の祭典で、天猫(Tmall)は前年より29秒早いわずか96秒で取引額100億元を突破した。1000億元突破は前年より43分早い1時間3分59秒。天猫の11日同日の取引額は前年比で約25%増の2684億元。京東商城の同日の取引額も2000億元を突破し、各ECサイトが記録を更新した。ダブル11は再びその巨大な規模と驚異的なペースにより、オンライン消費の世界的な奇跡を作った。「環球時報」が伝えた。
天猫のダブル11は中国で誕生し、速やかに世界的な影響を発揮した絶妙な創意であり、活力と活気があふれる経済の符号でもある。毎年のダブル11が引き出す巨大な消費力は、世界市場の自信を深める。特に今年の世界経済は中米貿易戦争の暗い影に覆われており、見所が不足していることから、ダブル11の経済力と楽観ムードが得難いものになっている。
中国の経済成長率は今年第3四半期に過去30年で最低の6%に落ち込んだ。そのため国際メディアは中国経済衰退を盛んに唱えるようになった。ところがダブル11は中国経済の別のストーリーを語っている。それは疑いようのない事実によって、中国経済には積極的な要素が満ちており、悲観する必要がまったくないことを伝えている。海外の中国経済衰退論は、無知と短絡的な考えによるものだ。
天猫のダブル11は開始から11年に渡り、毎年驚異的な成長を実現しているが、これはまず中国の消費の大きな潜在力が引き出された結果だ。データによると、中国人の消費の潜在力はまだ十分に引き出されていない。これは中国経済及び世界経済にとって紛れもなく朗報だ。中国市場の想像力は尽きることがない。
美しい生活に憧れ努力する14億人、効率的で人民中心の政府、世界最大の生産能力、14億人の巨大な消費市場が加われば、どれほど輝かしく偉大な化学反応が生じることだろうか。ダブル11はその縮図の一つに過ぎず、中国経済の可能性あふれる未来を反映している。
今年のダブル11の取引額の増加分の多くが、3-5級都市もしくは農村部の消費者によって生み出されたことに注意が必要だ。ネットインフラ及びECの普及により、これらが可能になった。このかつては非主流だった消費者がネット通販の大軍に加わり、中国のデジタル経済の未来を支える重要な部分になっている。この変化の歴史的な意義は今後、より多く示されることになる。
6億人の農民を例とすると、彼らの所得と生活水準は相対的に見ると非常に劣っており、以前は地理的に遠く離れ情報が閉ざされていたことから消費の面でも不利な立場だった。デジタル経済は彼らの選択肢を大幅に増やし、彼らの消費の意欲と能力をより大きく引き出した。これは事実上、彼らの生活の質を高めた。多くの農民の生活の改善は、国家発展の重要な内容だ。
ダブル11は毎年、世界を驚嘆させている。ダブル11はインターネット経済とグローバル化の産物であり、世界各国の商品がこの場で中国人消費者に販売される。これを無視もしくは軽視する国際大手ブランドはない。これは中国経済の開放性、及びグローバル化を背景とする各国の経済貿易関係の互恵・ウィンウィンの特徴を十分に説明している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月12日