米ジョージア州で綿花を栽培するジョン・ボディフォードさんの農場は同州シルバニア市の東部にあり、面積が約2400エーカーに上る。綿花や落花生、とうもろこしを栽培し、うち綿花の作付け面積は900エーカーだ。
世界経済の減速や米国が起こした経済・貿易摩擦などの要因による影響を受け、今年に入ってから世界的に綿花価格の変動が続いている。ボディフォードさんは、綿花価格が1ポンド(約0.45kg)当たり58セント前後から63-64セントに上がったものの、ここ1カ月に再び下がったため「少しがっかりした」と話す。
ボディフォードさんの不遇は個人的な事例ではない。今後迎える栽培期に米国全体で綿花の栽培面積が減少し、在庫が増える可能性がある。米農業省が11月に発表した「世界需給レポート」によると、2019年から2020年の栽培期にかけて米国の綿花栽培面積が1376万エーカーに縮小し、前回の栽培期に比べ34万エーカー減少する見通しだ。
中国は世界最大の綿花消費市場で、世界の綿花市場に対して大きな影響力を持っている。昨年以降、中米の綿花取引は活力が急減し、世界の綿花市場がこの影響を受けた結果、米国の綿花農家が心を痛めている。
ところが最近、焦っていた米国の綿花農家に希望がみえた。中米の通商交渉団による共同の努力で、両国は平等と相互尊重の原則のもと、第1段階の通商交渉合意文書をまとめた。世界の金融市場と実業界はこれを歓迎して大きな反応を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年12月17日