北京財産権取引所の情報によると、マクドナルドの中国最大の株主である中信股フェンは、マクドナルド中国の株式22％を21億7100万元で売却することを計画している。債務も合わせると、購入者の支払額は少なくとも36億9800万元になる。

　中信資本は中証君に対し、「中信資本はマクドナルド中国が成長を維持すると自信を持っており、今回の入札に積極的に参加する」と明かした。

　2017年1月9日、中信股フェン、中信資本、カーライル・グループは最大20億8000万ドルでマクドナルド中国管理有限公司の全株式を買収し、マクドナルド中国大陸と香港地区の20年の経営権を取得した。

　2年が過ぎ、発展する中で中信股フェンが一部の株式を手放すのは、業績の成長が予想通りでなかったためか、それとも、財務投資の期限に達したためか。

　マクドナルド中国の現在の株主構造を見ると、ファストフード・ホールディングス、カーライル・グループ、GAIL（マクドナルド子会社）がそれぞれ52％、28％、20％を所有。これは、今回の売却取引が実行されれば、中信股フェンの持ち株比率は10％に低下することを意味する。今回の持ち株比率の変動により、マクドナルドの筆頭株主は変わる可能性が高く、誰がこの株式を取得するかに注目が集まる。

中国市場は重大な任務を担う

　マクドナルド中国の持ち株比率が変動するたびに注目されるのはなぜか。マクドナルド中国の地位とファストフード業界の激化する競争が主な要因かもしれない。

　マクドナルドは世界の会社で業績が市場の予想を下回っている。マクドナルドのグローバル財務報告を見ると、2019年1～9月の売上高は157億2800万ドル、前年同期は158億6200万ドル。純利益は44億530万ドル、前年同期は45億900万ドル。19年第3四半期の売上高は54億3100万ドルで前年同期比1％増、純利益は16億800万ドルで2％減だった。

　店舗数で見ると、米国市場の店舗が減少している。報道によると、2019年9月30日時点の米国の店舗数は1万3876店で、前年同期の1万3948店から72店減少。中国市場は3249店で米国の次に多い。

　マクドナルドにとって中国は米国に次ぐ2番目に大きい市場だが、マクドナルド中国の店舗は一線・二線都市に集中している。中信系がマクドナルド中国の関連資産を引き継いでから、中国市場の開店速度は大幅に加速した。

　2018年、中信股フェンの中間業績交流会で、同社の経営陣は「2020年にマクドナルド店舗数を4500店に増やすよう目指す」と述べた。統計によると、2019年9月30日時点の中国店舗数は3249店だった。

　マクドナルド中国の会長で中信資本の会長兼CEOの張懿宸氏は2019年、「中信資本がマクドナルドに参入してから、中国の風土に合わず、開店速度が遅いことに気づいた」と述べ、三線・四線都市で開店を進めることを強調した。