世界銀行は8日、最新の「世界経済見通し」を発表した。今年の世界経済成長率は昨年をやや上回るが、経済回復は依然として脆弱と予想した。貿易、債務、地政学などの要素は依然として、世界経済成長のリスクになる。
「見通し」は、昨年の経済成長率を2.4%、今年を2.5%を予想し、世銀の昨年6月の予測値からそれぞれ0.2ポイント引き下げた。世銀は、貿易の緊張情勢を和らげる政策・行動が続き不確実性が減れば、予想されている経済回復は強靭になりうるとした。
「見通し」は、先進国全体の成長率は昨年の1.6%から今年の1.4%に低下するとした。製造業の持続的な疲弊がその原因の一つだ。うち米国の経済成長率は昨年の2.3%から今年の1.8%に、ユーロ圏は1.1%から1%に低下する。
「見通し」は、新興国及び発展途上国の昨年の経済成長率は3.5%で、今年は4.1%に上がると予想した。
「見通し」は、今回の経済回復はやや脆弱で、不利な要素の影響を受けやすいと判断した。例えば貿易の緊張状態のさらなるエスカレート、主要経済国の予想を上回る成長率低下、新興国における金融の圧力の再発、地政学的な緊張、異常気象などが経済活動に悪影響を及ぼしうる。
「見通し」は世銀のジェイラ・パザルバシオル副総裁の発言を引用し、「各国は大胆な改革により、ビジネス環境と税制を改善し、貿易一体化を促進し、生産性を向上させるべきだ」とした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年1月9日