中国の5つの用語、今年のマーケティングを理解する鍵に

中国の5つの用語、今年のマーケティングを理解する鍵に。

タグ:マーケティング 用語

発信時間:2020-01-27 10:05:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 今年の中国のマーケティングを理解するためには、まず昨年この国の同業界で使用された5つの用語を熟知する必要がある。これは一時的な流行ではなく、中国人消費者の変化を続ける好み・習慣を反映する長期的なトレンドだ。米フォーブス誌(電子版)が伝えた。


 1.「下沈」


 中国人消費者との接触を試みる海外ブランドは以前、中国の1・2級都市における国際的な消費者に焦点を絞ることが多かった。しかしこれらの都市では近年、消費が伸び悩んでいる。「下沈」とはブランドのマーケティングをさらに掘り下げる、もしくは比較的低級な都市に浸透することを意味する。中国で発展途上の中小都市及び農村部は現在、次の消費増を促している。中国人女性6700人を対象に行われた調査によると、昨年のネット通販の祭典「ダブル11」期間中、3級以下の都市の消費者の予定消費額が1・2級都市を上回った。割安な生活費(特に住宅費)により、彼らはより多くの可処分所得を確保できる。地方都市は仕事がそれほど忙しくないが、娯楽の選択肢も少ない。そのため彼らはネット通販、ゲーム、ショートムービー、ライブ配信など、多くの時間をネット上で費やす。ブランドは中国で長期的に成功を手にしようとするならば、この市場に多くの資源を割り振る必要がある。


 2.「私域流量」


 「私域流量」は昨年の主な流行語の一つになった。これはブランドが直接接触できる、もしくは宣伝費を使わなくても自らアクセスしてくれるネットユーザーのことだ。スーパーアプリと呼ばれる微信(WeChat)は中国最大の私域流量プラットフォームで、多くのブランドは微信アカウント、微信グループ、微信小程序によりオンライン消費者コミュニティを形成している。


 3.「KOC(Key Opinion Customer)」


 これはSNSで経験を共有したがる一般消費者のことだ。彼らは特定の話題について豊富な知識を持ち、数百さらには数千人のフォロワーを持つ場合もあり、フォロワーとのつながりが緊密だ。KOCの活動は通常は無報酬で、コンテンツをシェアしたブランドから無料で商品を受け取ろうとするぐらいだ。


 数年前と異なり、現在の消費者はKOL(Key Opinion Leader)のネット有名人が製品を宣伝するのは、報酬を手にしているからだと分かっている。彼らは商業的な影響を受けない多くのコンテンツを求めている。多くの中国ブランドはこの2年間でKOCのマーケティングを利用し、大成功を収めている。


 4.「ライブコマース」


 ライブコマースは中国で長年存在しているが、本格的に始動したのは昨年で、「ダブル11」で大きな記録を残した。淘宝直播は28億5000万ドルの売上に貢献し、淘宝の同日の売上の約7.5%を占めた。中国では、昨年は「ライブ配信元年」とされている。ライブコマースは地方都市の消費者に対する魅力で成功を収めた。上述したように、この「下沈」市場は中国の次の大きな商機とされている。


 5.「国潮」


 中国の若い消費者は近年、中国の伝統的な風格と文化を持つブランド及び製品に強い興味を持っている。このトレンドは「国潮」と呼ばれる。中国の若者、特に20−25歳の若者の成長環境は、それまでの世代とは大きく異なっている。彼らは世界的な経済強国に台頭する中国を目の当たりにした。前の世代が成長した時代、人々は外国ブランドの製品は国内ブランドよりも高品質であると考えた。しかしこれらの若い消費者は必ずしもそう考えない。化粧品、スキンケア、外食、ファストファッションなどの分野では特にそうだ。


 「国潮」は国産ブランドの台頭のみならず、伝統的な風格及び文化的要素の中国での復興を反映している。ただし中国ブランドと提携したり、製品に中国風の模様を入れれば成功というわけではない。海外ブランドは非常に慎重かつ緊密に中国のチームと協力し、この融合の相互補完を実現すべきだ。紋切り型もしくは無礼な方法で中国文化を解釈しようとしてはならない。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年1月27日

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