イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙の5日の記事によると、多くの自動車メーカーと部品供給業者の経営幹部は、中国の新型コロナウイルスの流行に伴う供給中断は世界の製造業のサプライチェーンに波及し、数週間後、欧米と米国の工場が閉鎖に迫られると警告した。
現代自動車は4日、中国から輸入した部品を使い切ったら、韓国のすべての自動車工場を閉鎖するしかないと発表した。
コンチネンタルは、供給業者と顧客と密接に協力し、中断を極力減らす努力をしていると示した。同社は中国に50軒の工場を持ち、欧州の主要自動車メーカーにコア部品を供給している。
今回の中断で、武漢および中国のその他の地域が行動を規制し、春節後の正常な勤務再開が阻止されたため、新型コロナウイルスは各業種のサプライチェーンを深刻に破壊し、特に重要な科学技術業に影響が及ぶことが示された。
記事によると、多くの企業が来週に中国当局の指導方針に基づき中国での生産を再開する予定だが、新型コロナウイルス肺炎の蔓延が続けば計画を見直す可能性があると示した。
アナリストは、今回の新型コロナウイルス関連肺炎は中国の自動車販売と部品調達に影響を与え、2003年のSARSより深刻だと予想する。世界2位のこの経済圏は大規模な自動車製造業、電子部品を含む製造業の中心になっているためだという。
野村証券のアナリストは、行動規制およびその他の措置はサプライチェーン中断のリスクを高め、中国国内の自動車生産は停滞に陥る可能性があるとの見解を示す。そのほか、サプライチェーン問題は日本とアジアのその他の地域の生産にも影響を及ぼす可能性がある。
フィナンシャル・タイムズは複数の経営幹部の言葉を引用し、多くの自動車メーカーが中国工場の閉鎖が及ぼす影響を評価調査していると伝えた。
記事によると、中国からの利益が大部分を占めるドイツの自動車メーカーは、中国工場の一時閉鎖を発表し、一部の大手自動車部品供給業者も同様の決定を下した。
また、日産は4日、中国合弁企業の閉鎖期間延期を検討していると発表。トヨタ、ホンダ、フォードなども同様の措置をとっている。日産は、新型肺炎の中心地である湖北省の2軒の工場について、2月14日以降に操業を再開する予定だとした。
アライアンス・バーンスタインのアナリストによると、フォルクスワーゲンとBMWの中国事業の2020年上半期の利益は5%以上減少する見通しで、両社は中国での生産を停止した。現代自動車の韓国工場は来週はじめに操業を再開する予定で、別ブランドのキアは操業停止の影響を受けないと示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月6日