「一部の従業員は世界金融危機、SARS流行、9・11テロ事件期間に航空業で奮闘した。しかし、現在発生している新型コロナウイルスの影響はこれらの出来事より深刻である。これは未曾有の世界的危機である」という内容のメールから、ブリティッシュ・エアウェイズの悲観的な状況がうかがえる。ロイター通信の記事によると、米国の渡航禁止令および世界のその他の国の入国規制の影響を受け、ルフトハンザドイツ航空の航空便の3分の2が運休となり、さらに本数を減らす予定。また、ルフトハンザドイツ航空は株主への年度配当をなくし、ドイツ政府に援助を求めることを計画している。
国際航空運送協会(IATA)によると、米国・ドイツ、フランス、イタリア間は米国・シェンゲン圏間で旅客輸送量が最も多い3つの市場である。2019年、上述の3カ国と米国を結ぶ便の搭乗者数はそれぞれ760万人、760万人、690万人だった。IATAは、米国が実施する措置は大西洋横断貿易の持続的促進の必要性を認識しているが、渡航禁止令による経済的影響は広範に及ぶとの見解を示した。
実は、感染症の世界的流行により、航空業は以前から不振となっていた。大韓航空は以前、感染症により同グループの国際輸送力は80%減少し、新型コロナウイルス感染症が迅速に終息しなければ生存できないと警告した。3月5日、イギリスの格安航空会社Flybeは破産手続きを開始し、全便の運航を停止した。同日、IATAは、2020年の各大手航空会社の世界旅客収入の損失額は630~1130億ドルになる可能性があり、具体的な損失額は新型コロナウイルスの蔓延状況で決まるとした。この情報が影響し、航空関連株は暴落し、感染症発生から5日までに、関連株は約25%下落した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年3月16日