中国人民銀行(中央銀行)の陳雨露副総裁は22日に北京で、「いま、中国の金融システムは全体的に穏やかに運行し、金融市場の見通しは安定的で、通貨貸付は安定した速い伸びを見せている。国民経済は新型コロナウイルス肺炎の衝撃に耐えて、世界経済と国際金融市場の安定維持において重要な役割を果たしている」と述べ、その上で、「これからの物価は四半期ごとに下落の勢いを見せるだろう」と予測しました。
陳副総裁によりますと、新型肺炎の予防・抑制の進展や企業の事業再開に伴って、金融システムは一連の支援策を打ち出し、効果を見せています。中国国内での感染の沈静化により、実体経済の活動も徐々に回復しており、「中国経済が長期にわたって好調に成長していく」との基本情勢は変わらないということです。
また、今年1-2月の消費者物価指数(CPI)が前年同期比5.3%伸びたことについて、陳副総裁は「新型肺炎がサプライチェーンやインフラに与える影響はしばらく続くが、国内での感染が収束に向かっている傾向や、国民経済の活動再開などにより、物価の上昇が緩和され、第2、第3四半期には下落する見込みだ」と指摘しました。
「中国国際放送局日本語版」2020年3月22日