中国の国家発展改革委員会(発改委)産業発展司の蔡栄華副司長は9日午後、国務院聯防聯控機制(新型コロナウイルス対策の共同防疫機構)の記者会見で次のように述べた。
「新型肺炎の感染拡大による影響で、今年に入ってから中国の自動車産業は大きな打撃を受けたが、各方面の共同努力の下、すでに操業・生産再開を果たしており、通常業務への早期復旧が見込まれる。調整と最適化を経た後に、中国の自動車市場は徐々に回復し、長期にわたって安定した状態が続くだろう」
自動車産業は経済と社会の発展において重要な位置を占めている。統計によると、2019年の中国の鉱工業生産(付加価値ベース)は約32兆元、うち自動車工業が2兆元以上を占めた。社会消費財小売総額は約41兆元、うち自動車が4兆元近くを占めた。
蔡副司長は、中国の産業は業種が数多くそろっており、各産業間が連鎖的につながっていて、需要と供給の相互依存関係にあると指摘。自動車の生産・販売台数の減少が続けば、自動車業界だけではなく、他の業界の操業・生産再開にも影響し、延いては経済全体の安定した運営にも影響を及ぼしかねないと懸念を示した。