中国国家統計局の4月17日の発表によりますと、2020年第1四半期の中国の国内総生産(GDP)は前年同期比6.8%減だったことが明らかになりました。一方で、この期間に国の計画や国民の生活に関わる重要業界と重要製品は安定した伸びを見せています。新型肺炎の予防政策が積極的な効果を示すのに伴って、職場復帰と操業再開が秩序よく進められ、3月の主要経済データの下げ幅は著しく縮まっています。
新型コロナウイルスの感染によって中国経済が比較的大きなショックを受けたのはデータで明らかですが、それに立ち向かう背景の下、中国経済がこうした発展の水準を維持したことは容易なことではありません。
中国経済について習近平国家主席は「こうした時期にこそ、全面的で弁証法的に、かつ長い目で中国経済を見据え、自信を持ち、その自信を強固にすべきだ。中国は強靭性を有し、潜在力や余裕の大きい大国である。中国経済が長期的に発展する基本状況に変化はなく、感染症による打撃は短期的なもので、全体的にコントロールできる」とみています。
中国は現段階において、感染拡大防止抑制活動が段階的な成果を収めており、職場復帰と操業再開が進められ、経済と社会の回復が加速しています。しかし、中国の発展にとってリスクは大きく、感染症の影響が重なり、経済と社会の発展は課題に直面しています。これについて習主席は「当面の課題の複雑さを見極め、多岐の活動をうまく行う必要がある。職場復帰と操業再開を力強く、秩序よく加速させ、前向きに問題解決に取り組み、産業チェーンの全体的回復を促していくべきだ」と強調しました。
中国商務部、工業情報化部、農業部など8つの省庁はこのほど関連文書を出し、サプライチェーンの疎通をはかり、切れ目をつなげ、関連都市と企業の操業再開や地域間協力を促し、サプライチェーンにおけるリスクの高い部分を調べることを求めています。
浙江省を視察した習主席は、「産業のデジタル化とデジタル産業化のチャンスを逃さず、5Gネットワークやデジタルセンターなどのインフラ整備を急ぎ、デジタル経済や健康産業、新素材など戦略的新興産業の発展を促し、科学技術のイノベーションに力を入れ、新たな成長ポイントを確立し、新たな発展の動力を築いていく」と強調しました。
「中国国際放送局日本語版」2020年4月19日