湖北省のGDPは第1四半期に前年同期比39.2%減となった。湖北省統計局が21日夜に発表したこの情報は、社会から広く注目された。
湖北省統計局チーフ統計士の葉福生氏は、「最も苦しい時期は過ぎた。感染対策情勢の持続的な好転に伴い、湖北省の操業・営業再開が秩序正しく推進されている。影響は短期的なもので、全体的に制御可能だ。全省の経済の長期好転、安定しつつ好転というファンダメンタルズと発展の流れに変化はない」と述べた。
葉氏は「今年第1四半期の3分の2以上の時間に渡り、湖北省と武漢市がほぼ封鎖されていた。例年のこの時期は、1日平均のGDPが100億元以上にのぼる。つまり今年の第1四半期は3分の1の時間のみで、前年同期のGDPの6割を創出したということだ」と説明した。
感染症に見舞われ最も先に影響を受けたのは工業企業だ。湖北省経済・情報化庁長の王祺揚氏は「しかし全省の常態化感染対策において、工業生産の秩序が回復を加速し、2カ月弱遅れた操業の再開ペースが上がっている。主要工業経済指標の下げ幅も縮小が始まっており、高い柔軟性を示している。4月17日までの全省の一定規模以上の工業企業の操業再開率は98.2%、職場復帰率は93%で、全国平均水準に近づいている」と話した。
経済情勢を見る場合、困難と挑戦に目を向け、基礎と底力を把握する必要がある。湖北省の経済成長率は低下しているが、産業の基礎は依然として堅固だ。
湖北省統計局総合処長の張利陽氏は「湖北省は工業のジャンルが揃っており、重点産業の支援力が強い。業界は41の大区分、206の中区分に分かれる。ジャンルの揃った現代的な工業体制をほぼ形成している。第1四半期の全省の総合生産能力は60%弱まで回復しており、第2四半期は全面的に回復する見通しだ」と述べた。
消費の需要の縮小に目を向けなければならないが、市場の潜在力は依然として大きい。張氏は「第1四半期の全省社会消費財小売総額は44.9%減となったが、湖北省の市場は高い潜在力を持ち、近年は安定的で良好な発展の流れを保ってきた。1人平均の社会消費財小売総額は全国平均を上回る」と話した。
投資の意欲が弱まっていることに目を向けなければならないが、投資の需要は依然として旺盛だ。第1四半期の全省の投資成長率はマイナス82.8%となったが、未来の発展は重大なチャンスを迎えている。武漢科技大学金融証券研究所長の董登新教授は、「中央は湖北省のプロジェクトへの支援を引き続き拡大する。湖北省も5Gネットワーク、バイオ医薬、公衆衛生・医療などの弱点補強の取り組みを拡大する。既存の優位性がさらに固まり、発揮される」と判断した。
中南財経政法大学デジタル経済研究院執行院長の盤和林氏は、「一連の積極的な変化が集まり、湖北省の経済発展が早急に正常な軌道に戻るための力強い原動力になろうとしている」と指摘した。
3月以降、一部の重要指標が前月比で上昇している。データによると、一定規模以上の工業企業の付加価値額は、3月の下げ幅が2月より32.9ポイント縮小した。小麦、菜種などの主要農作物の成長は前年より順調で、一定額以上小売企業の前月比の下げ幅は25.8ポイント縮小。食用植物油、日用品、石油製品などの重点商品小売額の下げ幅が大幅に縮小した。
新産業・新業態・新モデルが台頭している。湖北省統計局核算処長の呉暁秦氏は、「オンライン消費の回復はオフラインより早い。湖北省の3月の一定額以上企業が公共ネットワークにより実現した商品小売額の下げ幅は前月比で37.8ポイント縮小した。盒馬鮮生、美菜粮油、美家恵農などを始めとするコミュニティEC、生鮮ECの消費新モデルが急成長している」と分析した。
湖北省の経済は現在、成長再開の基礎的条件が揃っている。湖北省政府の主要責任者は、「自信と決意を固め、常態化感染対策に丁寧に取り組み、国の支援策を十分に活用する。産業の基礎が確かで、投資の需要が旺盛で、発展の大きな原動力を持つといった湖北省の優位性を発揮する。調整しつつ進展を目指し、感染終息後に盛り返しを図るため国民生活防衛戦、経済発展戦に勝利する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月23日