23日に開かれた国務院新聞弁公室の記者会見において、工業・情報化部の関連責任者が社会から注目されている問題について回答した。
工業情勢をいかに捉えるか?
第1四半期の全国の一定規模以上の工業企業の付加価値額は前年同期比8.4%減で、うち1−2月が前年同期比で13.5%と大きく減少した。1−2月の赤字企業は全体の36.4%を占めた。世界的な感染拡大に伴い、3月中旬より海外からの注文キャンセルが相次ぎ、企業の生産・経営の圧力が拡大している。
工業・情報化部の黄利斌報道官は、記者会見で次のように述べた。
突如訪れた感染症は、中国の工業経済運行に大きな衝撃を及ぼした。しかし国内の感染対策情勢の持続的な好転、経済・社会の秩序の回復加速に伴い、工業経済運行は積極的な方向に発展している。
3月の一定規模以上の工業企業の付加価値額の下げ幅は、1−2月より12.4ポイント減少した。製造業購買担当者指数(PMI)は2月より16.3ポイント増加した。これらの変化は中国製造の強靭性を反映している。
全体的に見ると、感染症の衝撃は段階的なもので、全体的にコントロール可能だ。しかし世界経済の後退による中国の工業への影響を高度に重視するべきだ。中国の産業体系の優位性を積極的に発揮し、国際サプライチェーンにおける「詰まり」と「難所」の解消に取り組む。同時に感染症により明らかになった「弱点」に的を絞った重要中核技術の難関突破を加速する。産業の基礎的能力と産業チェーンの現代化水準を持続的に高め、サプライチェーンの安全を守る。
産業チェーン・サプライチェーンはリスクに直面しているか?
メディアの報道によると、感染症により中国の製造業産業チェーンの「外部移転」が加速している。これについて黄氏は次のように述べた。
感染症と春節連休など複数の要素が重なり、製造業の産業チェーンに確かに影響を及ぼした。域外で感染拡大が加速し、世界のサプライチェーンがリスクを迎えている。しかし産業チェーンの配置とサプライチェーンの構造には相対的な安定性がある。中国経済の長期好転のファンダメンタルズ、総合的な競争力に変化はない。グローバル企業の対中投資の自信と戦略にも変化はない。
中国は世界の産業チェーンの要地だ。特大の市場規模は世界の産業チェーンを中国に留める重要な要素だ。完備された工業体系とインフラにより、中国は世界の産業チェーン発展の十分な底力を持っている。
感染症により世界の産業チェーン・サプライチェーンがより多元的で柔軟な方向に発展する可能性がある。我々はより高い効率、より良いサービス、より優れたビジネス環境で人々を留める。
工業・情報化部は国際サプライチェーンの安定維持、国内の産業チェーン・サプライチェーンの循環の円滑化の取り組みを拡大する。リーディングカンパニーの産業チェーン・サプライチェーンの川上及び川下に対する協同けん引効果の発揮を推進し、大企業・中小企業の融通を効かせた発展を促進し、産業チェーン・サプライチェーンの安全性を強化する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月24日