中国科学院国家天文台が発表した情報によると、中国初の火星探査プロジェクトの需要を満たすため、国家天文台は天津武清ステーションに70メートルアンテナ高性能受信システムを新設した。環球時報が伝えた。
70メートルアンテナの反射体全体の据え付けが25日、天津市武清区で成功した。同プロジェクトは竣工後、アジア最大の単一口径全可動アンテナになる。これは火星探査機科学データ受信任務を達成するための重要設備だ。70メートル巨大アンテナは今年10月に、火星探査のデータ受信能力を完全につける見通しだ。
中国初の火星探査プロジェクトの副チーフデザイナー兼地上応用システム総指揮の李春来氏は26日、記者に「火星は地球から最長で約4億キロ離れており、地球と月の間の距離の1000倍にのぼる。発射された信号の減衰は距離の平方と比例するため、探査機が火星から戻す信号は地球に到達した際には非常に微弱だ。ゆえに火星探査はデータ受信任務にとって厳しい挑戦と言える。この大口径アンテナがなければ、データ受信任務を達成できない。極端な状況の場合、密雲ステーションの50メートルアンテナと40メートルアンテナ、さらに昆明ステーションの40メートルアンテナの計4基で同時にデータを受信し、それから信号の合成を行うことで火星探査データの受信を達成する」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月5日