中国都市部の家庭資産は物的資産が中心で、世帯平均は253万元、家庭総資産の8割を占める。都市部住民の住宅所有率は96%、1軒の住宅を所有する家庭は58.4%、2軒は31%、3軒以上は10.5%を占め、平均1.5軒となっている。店舗および工場などの営業資産は家庭資産の差が大きい主な原因である。営業資産がある家庭の平均総資産は776万8000元で、ない家庭の3.4倍となっている。家庭総資産が多いほど、営業資産の保有率が高い。
調査データによると、99.7%の家庭が金融資産を保有し、世帯平均は64万9000元で、家庭総資産に占める割合は20.4%と比較的低い。調査結果によると、中国都市部の家庭の金融資産の分化はより鮮明で、投資は安定し、ノーリスク金融資産の保有率が高い。資産が多く高学歴の家庭はリスク金融市場への参与意欲が強く、金融資産の動きは多様化している。
家庭負債は住宅ローンが中心
調査結果によると、都市部家庭の負債保有率は高く、負債構造は単一的で住宅ローンが中心である。具体的には、家庭の負債保有率が高く、負債集中化の現象が見られる。調査に応じた家庭を見ると、負債のある家庭の割合は56.5%となっている。負債構造は単一的で、銀行から借りた住宅ローンが中心で、75.9%の家庭が負債を住宅購入にあてている。
そのほか、調査で、家庭の負債に注意すべき点もあることがわかった。1つ目は、都市部の家庭の金融資産負債率は高く、ある程度の流動性リスクが存在する。2つ目は、一部の資産が少ない家庭は債務超過で、債務不履行のリスクが高い。3つ目は、青中年の負債圧力が大きい。4つ目は、高齢者は銀行資産運用、資産管理、信託などの金融商品への投資が多く、リスクが大きい。5つ目は、硬直的需要型の住宅ローン家庭の債務リスクが目立つ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年5月6日