国連は先ほど発表した報告書の中で、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、今年の世界のGDPは3.2%減少し、国際貿易は15%弱の減少になると予想した。感染症の蔓延により世界のサプライチェーンが断裂の危機に直面しており、産業チェーンが乱れている。世界の産業チェーン・サプライチェーンの混乱を受け、中国はいかに対応すべきか。中国国際経済交流センター第128期経済月間座談会に出席した専門家が、これについて検討した。
中国物流・調達連合会会長の蔡進副氏は「世界の産業チェーンとサプライチェーンは全体的に見て秩序を失っている。感染症の影響を受け、需給の両端が疲弊している。世界の多くの産業のサプライチェーン・産業チェーンが依然として断裂の状態だ。水運や空運などの物流の中断も非常に深刻だ」と述べた。
北京新世紀グローバル企業研究所所長、中国国際貿易促進委員会全国企業コンプライアンス委員会副主席の王志楽氏は、「感染症の衝撃を受け、世界の産業チェーンが再構築の未来に直面している。世界の産業チェーン・サプライチェーンは効率と効果の原則に基づき構築されたものだが、今や多くの先進国が産業チェーンの安全性をより高い場所に据えている」と話した。
中国国際経済交流センター首席研究員の張燕生氏は、世界の産業チェーン・サプライチェーンは次の新たな特徴を示し始めていると述べた。(1)安全面に基づく産業チェーン・サプライチェーンの展開をより重視する国が増えている。(2)政府の産業チェーン・サプライチェーンへの干渉が大きく強まっている。(3)国際産業チェーンの分業モデルが調整を迎えている。(4)企業の産業チェーン・サプライチェーンがより小範囲になり、柔軟性を増しており、産業チェーンが長すぎることによるリスクを回避している。(5)地域協定が産業配置により顕著な影響を及ぼす。