フランス通信社北京は5月24日、新型コロナウイルスの感染流行が貿易活動をほぼ中断させるなか、感染者数が次第に減少し、世界第二の経済大国である中国が改めて活力を高めていると伝えた。
報道によると、海外に商品を販売する中国の輸出業者は数年後、国内市場に目を向けている可能性がある。
中国のオンラインマーケット「淘宝網」は、今年2-5月に国内市場向けプラットフォームで開店した貿易企業数が160%の急増となったことを明らかにした。
汕頭市倍力思玩具有限公司の海外売上高はこれまで取引額の半分近くを占めていたが、感染症の流行後はその割合が急速に低下。こうした状況のなか、同社は製品の包装を見直し、複数のEC(電子商取引)プラットフォームと協力して国内販売の拡大を試みた。
中国工業情報化部部長の苗圩氏は20日、中国の目標が「迅速な内需の喚起」によって外需の不足を補うことと説明している。
中国本土に工場を持つ香港のキッチン用品メーカーで董事総経理を務めるジン・ウー氏は、フランス通信社に対し、自分の会社が中国国内の販売を促進するため、中国本土で開催される商品展示即売会への参加に向けて準備を進めていることを明らかにした。同氏は、売上高のわずか5%にとどまる本土市場の割合を半分まで引き上げたいと説明。その上で、「感染症の流行が当社の本土市場参入計画を加速した」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月27日