今年は中国が小康社会(ややゆとりのある社会)を全面構築する勝負の年、かつ貧困脱却の任務を完成させる年に当たり、今年の政府活動報告では貧困脱却の戦いに勝ち、小康社会の全面構築に努める目標が強調された。
政府活動報告について国際的な有力者は、中国が貧困脱却の任務と小康社会の全面構築を確固として進める自信と決意を伝えたと解説。小康社会の全面構築は中国自身の発展に大きな意義があるだけでなく、世界の包摂的発展を力強く促進するとの見方を示した。
シンガポール国立大学東アジア研究所教授の鄭永年氏は、経済自体が社会の一部分であり、経済発展の目標は民生を改善するため、経済を発展させる意義があると説明し、中国の成果は世界に包摂性をもたらすとの見解を示した。貧困脱却は小康社会の全面構築に必要なことで、中国が包摂的発展の理念を実践する具体的な行動でもあると指摘。数億人の貧困者の貧困脱却を実現したことで、中国が世界の貧困減少史の奇跡をつくり、世界の包摂的な発展を促進したとしている。
世界で貧困減少人口が最も多い国として中国は、国連ミレニアム開発目標にある貧困減少の目標を最初に達成した発展途上国となり、世界の貧困減少に対する貢献率が70%を超えた。2019年に中国は貧困脱却の任務で大きな成果を得ており、農村貧困人口は1109万人減り、貧困発生率は0.6%に低下した。
英キングス・カレッジ・ロンドン中国研究院院長のケリー・ブラウン氏は、世界の識字率上昇、栄養不良と貧困率の低下に加え、きれいな水を飲める人が増え、基本的生活の水準が上がったのは、中国による貧困減少の努力が大きく貢献しているとの見解を示した。「これは素晴らしい成果で、全世界が中国を称賛すべき」としている。