2020年も半分が過ぎようとしているが、世界の感染症はまだ終息していない。感染症の影響に対応するため、中国は「より積極的で有為」な財政政策を実施し、減税を継続し、赤字率を適度に引き上げ、政府投資を増やし、中央は移転支出を強化し、就職、市場主体、基本的生活、末端の回転を保障している。
中央と地方の予算を合わせると、今年の全国の一般公共予算収入は18兆270億元で5.3%減少し、全国の一般公共予算支出は24兆7850億元で3.8%増加した。中国財政科学研究院政府実績研究センター主任・研究員の王沢彩氏は、支出規模を見ると、財政政策はかつてない強度で、下半期に存在し得る不確定性を十分に考慮していると話した。
中国財政部が先日発表したデータによると、1~5月の全億財政収入はそれぞれ3.9%、21.4%、26.1%、15%、10%減少し、第1四半期に収入が大幅に減少してから、4月と5月は回復傾向が続いた。業務再開と企業支援が積極的な効果を見せ、財政収入の減少幅は2カ月連続で縮小し、好調が続いた。
「より積極的で有為」な財政政策が力を発揮している。6月15日までに全国各地が新規発行した特別債は2兆1836億元で、発行規模は前年同期比で1兆2313億元増加した。北京など29省は新規特別債限度額の発行作業を予定より早く通達した。債券資金は全て重大インフラプロジェクト建設に充てられ、建設中プロジェクト、未完成プロジェクトの保障を優先する。
国家財務総局の統計によると、1~4月の全国の新規減税額は9066億元で、うち今年打ち出した防疫・経済社会発展支援のための減税優遇策による新規減税額は4857億元に上る。
王沢彩氏は、「減税政策の効果が徐々に現れ、必然的に段階性の財政収入の縮小に影響する。同時に、防疫、就職、市場主体、基本的生活の保障などへの財政支出も増やす必要がある。中西部地区、被害が深刻な地域では、通年で財政を引き締めバランスを取る状態が激化する見通し」だと話した。