米『ウォール・ストリート・ジャーナル』は7月14日、「外国投資家が中国国債に避難 市場変動を避けたい投資家がみつけた新たな避難港:中国国債」というタイトルの記事を掲載した。
司爾亜司数据信息有限公司(CEIC)によると、今年第2四半期の人民元建て中国国債への外資流入額は2018年末以降で最も大きかった。同四半期の外資流入額は4兆3000億元を超え、統計開始以降では最高の水準となった。
ここ数年、中国国債に対する外資保有比率は一貫して上昇している。投資家は、中国債券市場の収益率と安定性が相対的に高いことに魅力を感じているようだ。
金融市場データサービスプロバイダーのRefinitivによると、今年4月に10年物中国国債の利回りは十数年ぶりの低水準に下がり、年初比で0.5ベーシスポイント超の低下となった。債券利回りの低下時には価格が上昇するため、株式市場とリスクが高い債券市場の落ち込みは投資家に収益チャンスをもたらす。
中国国債の利回りは、他の経済大国の国債を大幅に上回っている。中国の10年物国債利回りが3.118%に達する一方、米国は0.597%、日本は0.023%、ドイツはマイナス0.515%にとどまる。
スイスプライベートバンクのロンバー・オディエは最近、中国国債を買い増しした。同社はこれまで、中国を新興市場の一部とみなしていたが、7月以降は中国国債を独立したカテゴリーに位置付けた。チーフ運用責任者のモニヤ氏は、「国債市場については中国を避難港と考えている」と説明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月19日