ホワイトハウスは新型コロナウイルスの感染が広がる中、数万人の中国人及び外国人留学生を追い返す方針を撤回したが、中国共産党の党員及びその家族(約9000万人)へのビザ発給を停止するという過激な案を打ち出した。この観測気球はゴミ箱に放り込まれる可能性が高い。これが実行されれば、(米中の)さらなる貿易交渉が取り消され、外交対話・学術交流、科学協力も根本的に不可能になるからだ。これによりさらに太平洋両岸を結ぶビジネス機が空っぽになり、観光客で満席の後列に多くの空席ができる。
この案は実行できないが、人々を不安にさせる疑問が浮上した。うち最も中心的な疑問は「米国の公の場ではなぜ中国に関するより厳かな議論が行われていないのか」だ。ビザ発給停止という史上例のない提案は、議会の政治家の潜在的な危険意識によって生まれた。フィナンシャル・タイムズのコラムニストは「ワシントンにいると、一国が中国との尽きることなき衝突に陥っている実感を持てる。奇妙なことに(関連する)議論がほとんど行われていない」と述べた。しかし米国が本当にこの手強いライバルと勝負を決しようとすれば、このような衝突が国及び個人の大きな犠牲を生むことを有権者は知るべきだ。かつ乱暴な脅迫は中国人の反米ムードを刺激する。多くの中国人は、米国が落ち目であり新型コロナウイルスと戦う意志すらなく、経済の基礎及び科学研究の強化により台頭する超大国からの挑戦に対応などできるはずもないことを信じている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月26日