日本の電動車いすメーカー、WHILL(ウィル)が今年度中に中国に進出する。日本経済新聞が20日、伝えた。
同社のアジア太平洋地域責任者、田也(てん・や)氏は「きっかけは偶然の出会いだった」と語る。2019年秋に北京を訪問した際に、ウィルの電動車いすに乗った医学専門家に偶然出会った。本人がウィルの電動車いすを気に入っている上、周囲からの反応も良く、販売代理店を紹介してもらえることになった。
同紙によると、ウィルの電動車いすの強みは高いデザイン性にある。汎用機のモデルCでは、車いすは弱者の乗り物という従来の概念を打ち破るため、横から見て「Z」の文字に似せ、色も黒を基調にした。
中国では高齢化が急速に進み、電動車いす市場は急成長している。国連の予測によると、2020年時点で65歳以上の人口は1億7千万人いるが、40年後の2060年には3億9千万人に増える。
同社は中国市場について「高齢者の自立に大いに関心が高まっている」と分析。これまで消費者は安価な商品を好む傾向があったが、製品の質が重要な判断基準になりつつあるとの見方を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月26日