中国国内で新型コロナの感染が効果的に抑制され、各種の消費促進支援策が打ち出されるなか、中国の自動車市場は回復を加速し、4月から3カ月連続でプラス成長を実現、世界の自動車産業を牽引するメインエンジンとなりつつある。
BMWやアウディなど高級ブランドの売上は、中国市場と比べると、中国以外の世界市場では依然として低調に推移している。BMWグループの2020年上半期中国自動車販売台数は32万台超、うち第2四半期の伸び率は17%に達した。一方で、上半期の世界販売台数は23%減少し、欧州と米国市場の前年同期比での減少率はそれぞれ32.3%と29.4%だった。
中国市場は日本車販売の大きな支えにもなっている。トヨタや日産などの日本車は、中国で3カ月連続でプラス成長を維持している。6月のトヨタ新車販売台数は前年同月比22.8%増、日産は同4.5%増、マツダは同7.3%増となった。
中国の自動車産業は、世界の自動車販売を支える重要なエンジンとなったほか、人気の投資対象にもなり、技術の進歩と製品の高度化を後押しする重要なキャリヤにもなった。
メルセデス・ベンツと寧徳時代新能源科技(CATL)は8月5日、動力電池技術分野で提携を強化することを発表した。双方はハイテク電池技術を共同開発し、CATLはベンツの大規模電動化をサポートしていく。ベンツは先般、中国の車載電池メーカー、孚能科技(ファラシス・エナジー)に約3%出資すると発表。双方は電池セルの技術開発と産業化で提携し、エネルギー密度の向上や充電時間の短縮により、新エネ車航続距離の大幅拡大を図る。
フォルクスワーゲン・グループは5月末、安徽江淮汽車集団(JAC)と動力電池の国軒高科に合わせて21億ユーロを投資すると発表した。BMWは引き続き電気自動車とデジタル化方面の投資を増やし、華晨汽車と遼寧省で先進部品産業クラスターを構築、アリババと上海でイノベーション拠点を設立する方針だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年8月15日