国家統計局のデータによると、7月の中国の社会消費財小売総額は3兆2203億元で、前年同期比1.1%減となったが、減少幅は6月より0.7ポイント縮小した。前月比では0.85%増となった。業界内では、5G、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、AIなどをめぐる新インフラ建設は小売業のデジタル化モデル転換を加速させ、中国消費市場の回復に新たな原動力を注入すると見られている。
1―7月、ネット通販による売上高は6兆785億元で、前年同期比9.0%増となり、1―6月から1.7%増えた。そのうち、実物商品の売上高は15.7%増の5兆1018億元と、伸び率が1―6月より1.4ポイント拡大した。また、実物商品の中で、飲食と消耗品はそれぞれ38.2%と18.6%増加した。
中国チェーン店経営協会の彭建真秘書長は次のように表明した。感染症蔓延期間に、ネット小売市場は強大な靭性と活力を示し、消費をけん引する重要な力となり、ECサイトやその他のデジタル商品取引手段を通じて商品を購入する消費者が増えた。同時に、より接触の少ない消費方式の需要拡大を背景に、新しいショッピングモデルが小売業で急速に発展している。
バーガーキング(中国)投資有限公司の朱富強CEOによると、現在、同社のオンライン宅配プラットフォームによる売上は45%から50%を占めている。食事の注文方式別で見ると、店内の大画面タッチパネルによるオンライン注文は20%から25%、携帯電話アプリによる注文は15%から25%、対面販売による注文は15%から16%となっている。
飲食以外にも、デジタル化による企業の発展に力を入れる企業は増えている。歩歩高商業チェーン股フェン有限公司の王填理事長は、先般開催された2020中国国際小売革新大会で、「感染症発生前、わが社のオンライン業務は全体の2%程度だったが、感染症流行の中、我々はチャンスと見て数万の微信群(WeChatグループ)を作ったと同時に、社員全員がオンライン販売に動き出したことで、今年の年間ネット売上高は全体の20%前後を占めるまでになり、デジタル化発展の目標を前倒しで実現できそうだ」と述べた。