ニューエコノミー、ハイテク産業が情勢に逆らって成長
上半期、A株上場会社の業績は全体的に第1四半期より改善されたが、利益能力はそれほど回復していない。一方、科創板と創業板は好調で、企業の純利益の前年同期比伸び率はそれぞれ42.29%と13.97%増加した。
科創板上場企業の中で、バイオ医薬と集積回路業の好調ぶりが比較的目立つ。上海証券取引所のデータによると、上半期、科創板のバイオ医薬業の営業収入と純利益は前年同期比でそれぞれ34.61%と2757.65%増加。集積回路業はそれぞれ22.44%と97.11%、次世代IT業は24.96%と39.05%増加した。新型コロナウイルス感染症による影響が大きい新材料や省エネなどの業界も、全体的に小幅成長した。
創業板上場企業では、バイオ産業とハイエンド設備製造業が好調だった。新鮮証券取引所のデータによると、上半期、創業板のバイオ産業とハイエンド設備製造業の純利益は前年同期比でそれぞれ42.88%と18.34%し、他業種を大幅に上回った。新材料産業とデジタルクリエイティブ産業は新型コロナの影響で上半期の純利益がやや減少したが、消費ニーズの回復により、第2四半期は前期比でそれぞれ93.01%と64.20%の増加となった。
ニューエコノミー、ハイテクの特徴を持つ業種は粘り強く、潜在力があるとわかる。これらの業種は感染症の流行と国内外の経済環境の複雑化という試練の中で、独自の競争優位性により、ニーズの急速な回復と純利益の急増を実現した。
研究開発投資が引き続き増加 コロナ禍で新ニーズ誕生
総合的に見ると、研究開発投資が引き続き増加し、コロナ禍で新ニーズが誕生したことなどがニューエコノミー、ハイテク産業の好調な業績に繋がったとみられる。
科創板と創業板を見ると、企業の研究開発投資の大幅増加という特徴が見られる。研究開発投資が増加し、科学技術成果の実用化を通して収益が増え、関連セクターの企業の業績アップを支えたと考えられる。
上半期の創業板上場企業の研究開発費は総額約350億元で、前年同期比7.01%増加し、科創板上場企業の研究開発費は129億元だった。研究開発投資が営業収入に占める割合の平均値は18.53%で、前年より6ポイント上昇した。
近年、中国の革新駆動戦略の推進のもと、マクロ政策から業界の政策、さらに地方政策に至るまで、ニューエコノミーとハイテク産業の発展は有利な発展環境を与えている。
専門家は、政策と市場に後押しされ、下半期もニューエコノミーとハイテク産業は急増を維持し、中国の革新駆動戦略の内部成長に原動力を注ぐと見ている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年9月6日