世界トップ500社の入選企業数で首位をキープし、1000億元クラスの企業が初めて200社を突破し、研究開発経費が初めて1兆元を突破し、トップ100のグローバル企業の平均多国籍化指数が過去最高を記録した。
優れた成績表ではあるが、中国企業連合会と中国企業家協会の会長である王忠禹氏は、それよりも弱点と潜在力の方に目をつけている。「中国は世界のサプライチェーンにおける主導権、重要・中核技術、業界の発言権、自主知的財産権などの面で、依然として世界先進水準を大きく下回っている」
2020年版の中国トップ500社の売上は前年比で8.75%増、純利益は10.2%増となった。2020年版の入選ハードルは前年比36億3600万元増の359億6100万元。ランキングを見ると、売上1000億元以上の企業は前年比24社増の217社。中国石化、中国石油、国家電網が再びトップ3を占め、売上がいずれも2兆5000億元以上となった。建設銀行、農業銀行が新たに1兆元級企業に仲間入りした。
世界トップ500社が増え続け、国際的な地位がさらに上がっている。2020年版の世界トップ500社のうち中国企業は133社で、首位をキープした。うち大陸部の入選企業は前年比5社増の121社。
弱点と不足も
「自身の弱点と不足を認識しなければならない」売上が中国の経済規模の86%以上を占めるトップ500社について、王氏は再び差について言及した。
大企業ばかりであるが、中国と世界先進水準の差とはどこにあるのだろうか。
まずは収益力だ。今年の世界トップ500社で中国の入選企業数が最多だったが、平均利益率は5.33%のみで、一部の先進国の8%以上の水準を下回った。
次にブランドの価値だ。中国は現在、220種以上の工業製品の生産量で世界一になっているが、世界トップ100ブランドに入っている中国ブランドはファーウェイのみで、多くの先進国と比べ大きな開きがある。
それから産業における地位だ。世界トップ500社のうち、中国の入選企業は伝統産業の割合が高く、先進国のハイエンド産業及び現代サービス業の優位性が顕著だ。世界先進水準と比べると、中国の大企業は世界のサプライチェーンにおける主導権、重要・中核技術、業界の発言権、自主知的財産権などの面で大きく遅れている。規模拡大、産業改善、利益拡大、能力強化などの面で、依然として世界一流企業を追い続けなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年10月14日